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2007.07.21 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.26
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更新開いちまってスミマセン
小説です。最近夏休みだってのに疲れてる。。





Chapter4-4『意味』


処刑だと・・・?


ジンには、処刑の意味をはっきりと受け入れることができなかった。

「ゼロ、そのブレオって奴・・・なんで処刑されるんだ?」

「へ?あぁ、そりゃギルドナイトが動くほどの重罪を犯したからじゃねぇか?」

ゼロの答は、的を射ていた。

確かに、この世には『死刑』というものは存在する。

そして、“死に値する”罪を犯した人間を裁くために、それは存在するのだ。

自分がどんな気持ちなのか、ジンにもよく解らなかった。

ただ、人が死ぬことを否定したかっただけかもしれない。


「そうか・・・」ジンはもう一度、ギルドナイトたちが向かった方向を見た。

「まぁ、犯罪者はナイトに任せて、オレたちは狩りに専念しましょうよ。」

「あ、あぁ・・・」

ソゥに肩を叩かれて、ジンはやっと我に返った。


ジンたち4人は、さらに飛竜の巣に近いフィールドに入った。

地図では4番と示されたここは、鼻先に飛流の巣がある。

ジンの予想通り、そこには先ほどの火竜がいた。

「こっちには気づいてないみたいだね~」

レイの言う通りだった。

「レイ、お前が囮になってくれ。俺たちが後ろから仕掛ける。」

「は、はい!ジン隊長!」

レイは笑いながらそう言うと、ポーチから角笛を取り出した。



ウオオオォォオオォ・・・・


「ん!?今のは・・・へへっ、運が良いな俺は・・・」

ギルドナイトから追われ、森の中を走るブレオ・ヴァンヴォルフは、

火竜の鳴き声を聞いて足を止めた。

「この様子だと他にハンターがいるらしいな・・・」

ブレオは180度体の向きを変え、森の中に消えた。


その直後、2人の男女が木々の間を歩いてくる。

「マリア、見なさい。足跡です。」

「もう少しね・・・」

2人のギルドナイトは、だんだんとブレオに近づいていっていた。



レイが取り出した角笛は、他のものとは大きく違っていた。

角笛は、獣角で作られた比較的大きなものが主流だが、

レイの手にあるのは、狩猟笛使いのカミオが何かの貝殻で作った、小さな細い笛だった。


ピィー、ピィ―――――・・・


鳥のさえずりの様な甲高い音が大気に波を与え、火竜の鼓膜を刺激する。

通常の笛よりはずっと高い音だったが、火竜を挑発するには十分な音色だった。

レイの存在に気づいた火竜は、咆哮をあげ、そのまま突進の体勢に入ろうとした。

レイは急いでポーチに角笛をしまい、火竜から目を放さずに

つま先で地面と軽く蹴った。

レイの中では、自分がそのまま火竜の突進を引きつけかわす、というシナリオがあったのだろう。

しかし、その通りにはならなかった。


火竜の背後から、ゼロが巨大な槌を担ぎながら忍び寄る。

火竜が突進を始める、その直前だった。

ゼロの、鎧の上からでもわかる筋肉質な腕が真横に振られる。

雪獅子の素材を使ったハンマーが、火竜の足に直撃する。

その一撃によって、火竜はいとも簡単にバランスを崩し倒れた。

ジンはソゥと共に走り寄りながら、ゼロの姿に村長の教えを見たような気がした。


「ジン、竜に跪かせるには、コケさせるにはどうしたら良いんじゃ?言ってみろ。」

「ん?足に攻撃しまくったら良いんじゃないか?」

「たしかにそうじゃ。しかし、それではコツが足らん。コツが」

「コツ?!何かあるのか?コツが」

「お主、ガノトトスの背びれを破壊したことがあるか?」

「あぁ、1度だけ・・・かなり苦労したな・・・」

「太刀をはじめ接近戦闘用の武器では到底届かんからのぉ。そこにコツがある。

 背びれを破壊するためにはあの巨体を横倒しにせねばならんじゃろう?

 横倒しにするには足を攻撃する。しかしのぉ・・・」

「さらにそこにコツがある、ということか。」

「うむ、その通りじゃ。足を攻撃しても、コツがなければいつまでたっても転ばぬ。

 コツを持って戦える狩人こそ、もっとも賢い狩人なのじゃ・・・」


ゼロはその“コツ”をうまくつかんでいる。

たとえハンマーでも、一撃で火竜を転ばせることは難しいだろう。

「あぁ・・・っ!!もぉ、クソ兄貴!!あたしが活躍する予定だったのに!!!」

レイが声を荒げた。

が、その反面レイの手は弓に伸び、矢をつがえる。

「ク、クソ!!?コラァアアァ!レイ!!!」

ゼロも、まるでレイへの怒りをぶつけるが如く、火竜へ槌を振り下ろす。

横倒しになり、足をもがく火竜のその巨体に、4人の攻撃が同時に始まった。


Chapter4-5『楽観的な死刑囚』に続く
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