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2007.07.13 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.24
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押してくだちい
(´・ω・)y-~おひさしクリスティーひさし32歳~~~

久々にパソンコンの前に座りましたね

私Elfman、明日から夏休みですよ^^

んでも暇だよね夏休みって・・・バイトしようか迷ってますね

てなわけで小説!!続きからね^^

1日1回ランクリ宜しくですm(_ _)m




Chapter4-2『空の王者』


空の王者。そう呼称されるワイバーン、火竜リオレウス。

ハンターたる者、一度は通る道がこの火竜の討伐である。

それ故、火竜との戦いで命を落とすハンターも少なくはない。

ジンもまた、初めて火竜を討伐したときは、苦戦を強いられた。

ジンは火竜討伐のクエストを受注するたびに、そのことを思い出すのだった。


「なぁ、ソゥ。お前確か、初の火竜討伐のときは俺は一緒じゃなかったよな?」

後ろにいるソゥのほうを振り向き、ジンは訊ねた。

「え?あ、そうでしたっけ?」

「お前、村に来た頃は結構一人でクエスト行ってたよな。」

「あ、ああ!確か初めてのときは村長に・・・」

村長に一人で行かされて、火竜は討伐したっすね、とソゥは続けた。

ボルカ村村長は、基礎に重きを置く性格なのだ。

だから、熟練ハンターから駆け出しのひよっこまで、

ボルカ村のハンターは1人残らず、村長の修行を受けている。

「そうか・・・そういえば、俺も1人で討伐したな。」

「やっぱ、火竜は1人で倒せて一人前ってことっすよ。」

ソゥが得意げに笑う。ジンは呆れた様子で言葉を返した。

「お前はまだまだひよっこだろ。」

ソゥがなんと反論するのか、ジンは待っていた。

しかし、ソゥの口からは思わぬ言葉が発せられた。

「ジンさん、あれ・・・わ、わ、わ、わぁ・・・!!」

ジンを置いて、真横へ転がるソゥ。

ジンは、突然のことに、全く対処できなかった。

地上すれすれで、自分の真上を火竜が飛んできたのだ。

巻き起こされた突風に吹き飛ばされそうになり、ジンは後ずさりをする。

「やッべ・・・もうとっくに見つかってましたね・・・」

ソゥが立ち上がり、手の土ほこりをはらった。

「あぁ、油断したな・・・」

ジンが不覚を恥じるように呟きながら、静かに太刀を鞘から抜く。

ソゥも同時に抜き、ジンと同じように、下段に構えた。

「どうする・・・レイたち呼んでから討伐するか?」

ジンが、火竜のほうを見つめたままソゥに問いかける。

「俺たちだけで十分っすよ・・・」

ソゥは少し笑いながら答えた、その時だった。


ギャアアァアアァァアァアァ!!!!


草木がかすかに揺れる、突然そんな咆哮が鳴り響いた。

しかし、ジンたちは物ともせず、火竜に向かって走っていく。



「んだよ・・・いねぇじゃねぇか・・・」

ゼロがきょろきょろと辺りを見渡す。

「う~ん・・・やっぱしジンたちのほうが当たりだったかな~?」

レイも同じ様に辺りを見渡しながら呟く。

2人がいる場所は、森と丘のうち、森の中でもかなり視界が悪かった。

大木が幾つも連なり、天井のようになることで、洞窟が作られる。

木々のすき間から差し込む光が眩しいが、陰が多く比較的涼しい。

そのため、飛竜が傷を癒したり、翼を休める場所でもあるのだ。

「いないな~…ジンの所に行くぞ、レイ。」



「うおぉぉおぉ!!!」ジンの太刀が、火竜の甲殻を切り裂く。

「うおらぁあぁああ!!」ソゥも果敢に攻め込む。

甲殻が砕け、鱗が散り、鮮血が飛ぶ。

「・・・・・・っ!!ソゥ来るぞ!!!」

突然ジンは、何かに気付いたように、素早く姿勢を低くしながら前転した。

「うわぁ・・・っ」

ジンたちの攻撃にも怯むこと無く、火竜はその巨大な尻尾を振り回したのだ。

ジンは上手く回避したが、ソゥは反応が遅れ腹に尻尾が直撃し、吹き飛ばされる。

「ごほっ・・・ごほっ・・・!」転がったソゥは、腹を押さえながら咳をする。

「大丈夫か!!?」

「うぅ~・・・はいった・・・ゲホッ・・・ゲホッ・・・」

苦しそうにのたうちまわりながら、ソゥは応急薬を口に流し込んだ。


その時、何本もの矢が鋭く火竜の翼膜を貫いた。

「んだよ。やっぱジンたちのほうにいたか。」

首の関節を鳴らしながら、ゼロが少し残念そうに呟く。

その後ろには、弓を構えたレイが笑っていた。



Chapter4-3『ギルドナイト』に続く
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