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2007.04.21 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.11
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押してくだちい
ちょい~~~~っす!!
Elfmanですょ!!別名tsukasaですょ。
小説、なかなか更新できませんでした。
少ししかブロ宣出来ていないこともあり、最近カウンタの回りがヘボイ・・・
ちょっとショックです。。
まぁ春休み終わったし仕方ないよね♪

ということで小説も今作で11回目、
Chapterでいうと2-3ということですか。

本編はいつも通り↓より。




Chapter2-3『本当の悪魔』


双剣使いにだけ許された、力の解放。それを鬼人化という。
 
名の如く鬼人の力を得ることが出来るが、その分スタミナを異常な速度で消費してしまう。
 
太刀の気刃斬りに似た点もあるが、それらは別次元のものと言えよう。

 
ゴーストが両手に番えた剣の刀身には、ゴーストの“力”が具現化したかのような、
 
赤い光をほのかに帯びていた。
 
その赤い光に切り裂かれ、赤い皮膚から赤い血が噴き出す。
 
それはジンたちを、煉獄の焔に落ちた様な痛みに似た感覚に陥れた。

 
ゴーストは、1回の『乱舞』をフルフルの顔に叩き込んだ。
 
『乱舞』とは、名の通りまるで舞を舞うかのような、双剣使いのみ持つ技だ。
 
しかし、ゴーストの『乱舞』は他の双剣使いのものとはまったく違うものに見えた。
 
一般的な『乱舞』。それは双剣を持つものが両腕を痛めないよう、もっとも安全な両腕の動き、重心配分、
 
そして力の込め方。最も安定した型といえるこの乱舞から派生した乱舞を伝える流派は世界各地に分散している。
 

しかし、ゴーストの乱舞は違った。
 

誰もあんな乱舞を見たことはない。どこの流派にも属さない、独特の身体の動かし方。
 
そして、あの1発ずつの重さ、力。毒々しいまでのオーラ。誰にも真似できない。いや、誰が真似するだろうか。
 
大げさに言えば、獣の力。並みのハンターでも模倣は不可能だろう。
 
それをゴーストは何度も繰り返しているのだ。それが毎回同じ型のようで毎回違うようにも見える。
 
ジンは、恐怖すら覚えた。

 
ジンは我に返った。
 
ゴーストの戦いに見入ってしまっている自分に気がついた。そして、それに臆している自分にも。
 
ジンにも意外と負けず嫌いな面があったのかもしれない。
 
気がつけばフルフルに斬りかかっていた。
 
フルフルの翼膜がジンの太刀によって少しずつ傷ついていく。
 
同時に毒が仕込まれ、それを繰り返すうちにフルフルは毒が身体に回ったようだ。
 
「おらおらおらおらおらおらぁっ!!!」気がつけばソゥも逆側からフルフルの足に片手剣を振るっていた。
 
ジンも標的を足に替え、何発か切った時だった。フルフルが体勢を崩しその場に倒れ、もがき出した。
 
「よっしゃぁっ!倒れた!!」ソゥもかなりテンションがあがっているようだ。
 
3人はより力を込めて斬り続けた。
 
ジンは斬っている最中、ゴーストのほうに一瞬目をやった。
 
デスギアのフードの中で微かに見えた髑髏が、なぜか少し笑っているように見えた。
 
ジンは先ほどフルフルに対峙した際より恐ろしい感覚に襲われた。
 
しかし、ジンは負けじと太刀を振り続けた。

 
立ち上がったフルフルは、口から放電のようなものが起こっているのが見えた。
 
身体にも薄っすらと電気を帯びているように見えた。
 
バチバチッ・・・!!その時だった。フルフルは身体に帯電したのだ。
 
ゴーストは乱舞の最中に右手を振る感じで斬り下がりをし、ジンも太刀を回転させながら斬り下がりを行った。
 
「ぐぁっ・・・」しかしソゥだけが避け遅れてしまった。バチッという感電の音とともに、ソゥの身体が数メートル吹き飛んだ。
 
「大丈夫か?!」ジンが叫んだ。そのジンのほうに、フルフルが振り向いた。
 
やばい・・・怒り状態だ・・・ジンは背筋に何か冷たいものが走るのを感じた。
 
これが『赤い悪魔』か・・・鞭のようにのびるフルフルの首がジンに迫ってくる。
 
しかし、その首は、紙一重でジンの真横をすり抜けた。
 
ゴーストがフルフルの股下を通り抜けながら、フルフルの両足を切り裂いていた。
 
「ギャァァオオォゥ・・・!!!」フルフルはまたもやバランスを崩した。
 
同時にジンも尻餅をついてしまった。
 

ゴーストはまたも乱舞を開始する。しかし怒り狂う飛竜にはそれはほんの小さな痛みだったのかもしれない。
 
すぐにフルフルは立ち上がり、ジャンプして洞窟の天井に張りついてしまった。
 

ゴーストはすぐに武器をしまい、また動きを止めた。
 
ジンたちも少し不安があったがそれに習い静かにすることを心がけた。
 
それから幾秒かたった頃だった。ソゥがその静寂を破った。
 
「気配が消えた・・・?ジンさん、ゴーストさん!フルフルもうこのエリアにはいないっすよ!」
 
いくら頼りないソゥの言う事だからといっても、自動マーキングというスキルがあり飛竜が怒り状態、
 
そんな状況ではいやでも気配や殺気には敏感になってしまう。
 
ゴーストもそんな言葉を信じてか、エリアの東側の出口のほうに行こうとした、その時だった。

 
洞窟の天井や壁の近くにあった草の中から、何かが飛び出して来た。
 
「うっ・・・」ジンは腕に異様な痛みを感じた。



Chapter2-4『寄生』に続く
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