2007.04.11
MH小説『炎の山の狩人たち』vol.6

押してくだちい
最近パソコンが吹っ飛び気味です・・・
昨日更新できなかったのも、小説をテキストエディタに打ち込んでる間に
3回も勝手に画面が切れたからです
こうなると、終了するほかないので、中々進まず、
結局更新できませんでした。
それで、今回はChapter1-5ですが、
Chapter1も最後の1-7まで考えてあるし、今はChapter2も作成中です。
そんじゃ↓続きから本編へ。
昨日更新できなかったのも、小説をテキストエディタに打ち込んでる間に
3回も勝手に画面が切れたからです
こうなると、終了するほかないので、中々進まず、
結局更新できませんでした。
それで、今回はChapter1-5ですが、
Chapter1も最後の1-7まで考えてあるし、今はChapter2も作成中です。
そんじゃ↓続きから本編へ。
Chapter1-5『焔を噴く銃槍、朱(あか)い気刃』
黒い火山灰の大地に、白い岩が埋まり、鈍く輝いている。
それこそが、バサルモスの擬態であり、今回のクエストの目的でもある。
「あれか…」
ジンは口には出してはいなかった。
しかしジンの心を見通すように、レオンが隣で言った。
「あれのようですね…」レオンの言葉に、ジンはレオンのほうを向いた。
レオンと目が合うと、レオンは無言のまま頷いた。ジンも頷く。
バサルモスの擬態の近くまで行き、レオンだけがさらに接近した。
他の皆は、近くの岩陰に身を隠した。
そして、バサルモスの擬態の前で、レオンは静かにガンランスを構えた。
レオンが姿勢を低くしたかと思うと、ガンランスの引き金がバサルモスに向かってゆっくりと引かれる。
ゴオォオォォオオオォオォ……大気を吸い込むような鈍い音をもらしながら、
ガンランスの銃口に赤、黄、青にさえも見える焔が噴き出した。
その焔の色が白に変化して、一瞬の静寂が起こった。それがパワーが充填された証だった。
ドオォオォォオオォオォォン!!!!!
爆音とともに、巨大な焔の塊が、バサルモスの擬態に命中した。
そう、これが『竜撃砲』。飛竜のブレスを武器に応用した、歴史の新しい武器だ。
「ギャオオォァオォァァアァ!!」苦痛の叫びか怒りの雄叫びか、バサルモスが大きな声を張り上げて姿を現した。
レオンに気がついたバサルモスは、レオンをその硬堅な顎で噛みつこうとしてきた。
しかしレオンは回避しようともせず、ガンランスを構えたまま噛みつきがあたる寸前まで待っている。
そして、2発、素早く砲撃を行った。乾いた音が、バサルモスの雄叫びを消し去った。
放たれた2発のうち1発の弾丸が、バサルモスの目に命中したのだ。
それによってバサルモスが怯み、動きが止まった。砲撃の反動でレオンは噛みつきを回避しながら、攻撃したのだ。
バサルモスの背後の岩陰から、ジンとゼロが飛び出し、バサルモスのほうに駆けだした。
そしてジンが、ポーチから赤っぽい球状のものを、バサルモスに向かって投げつけた。
それはペイントボールだった。独特の香りがエリア中に広がり、バサルのモスの甲殻に派手な色がべっとりとつく。
2人に気がついたバサルモスは、振り向き、体当たりを繰り出してくる。
それに対し2人は左右の攻撃があたらない場所に逃げ、バサルの背後に回った。
バサルモスが振り向いたとき、ジン、ゼロ、レオンの3人は一斉に切りかかった。
しかし、太刀のジンは、翼に切りかかったせいもあってか、弾かれてしまった。
「くっ…」やはりか…そう思うとジンは、回転切りで一度後ろに下がった。
たとえ翼といえど、鉱石がちりばめられたように所々輝き、馬鹿に出来るものではない。
ゼロがジンとは逆側で、ハンマーを振り回した。
錨状で、その名もイカリハンマー改。特殊な構造が内蔵されていて、振り回すと周囲の水蒸気を結露にかえる。
まさに“水を呼ぶハンマー”といえるだろう。
ゼロは身を引くようにして、力を溜めだした。そしてその溜めがピークに達した瞬間、それ一気に開放した。
大きく振りかぶり、叩きつける。相手の肉質なんか関係ない。
足にその1発が入り、バサルモスはその場に倒れ、もがきだした。
すかさずあらわになった腹部に、ジンは勢いよく切りかかった。
バサルモスの腹は、背ほど堅くないうえ、もろい為武器による破壊も簡単だ。
しかも甲殻が破壊されて剥がれ落ちると、腹部の肉があらわになり、ダメージもより大きくなる。
飛竜刀が焔を吹く。ジンは斬りながらだんだんと気を練っていく。切れば切るほど、太刀が威力を増していく。
そして、ジンの目の色が一瞬変わった。気刃の力が完全に練られたのだ。
そして次の瞬間、立ち上がろうとしたバサルモスにジンが一振り目を切り込んだ。
続
続いて2発、3発と連続で切り込んでゆく。
回転切りのような動きだが、その刀身にはジンの気刃がうっすら赤く輝いて見えてくるようだった。
そして最後に、垂直に1発、最後の気刃斬りが打ち込まれた。その一撃はその場にいたものに地響きさえ覚えさせるものだった。
そしてそのままジンは立ち上がったバサルモスの腹下をくぐって回避し、逆側へと抜けた。
「いつ見てもすげぇな、ジン!」隣でバサルモスの足に槌を下していたゼロが言った。
「それじゃ俺も…」最後まで言う前に、ゼロは力を溜めた。
ゼロのハンマーを握り締める腕が一瞬光ったと思うと、今までとは豪快さが格段に違う振りかぶりを見せた。
そして強大な1撃がバサルモスの腹に命中した。腹部の甲殻が粉々に砕け、鮮血が飛び散った。
「ふっ…見たか!!!やはり俺のほうが凄いようだな!!!はははは…」ゼロがジンの方を振り向いて、得意げに言った。
「おぃ!!ゼロ!!!回避しろ!!毒ガスだ!!!」しかしジンは、顔色を変えて叫んだ。
「何?!」ゼロも背後の異変に気がついたようだが、溜め技の余韻から、体がすぐには動かない。
その瞬間、岩陰から何かが飛んできて、ゼロに命中した。
ゼロはその衝撃の強さに吹っ飛んでしまったが、そのおかげで毒ガスを回避することが出来た。
毒ガスの霧が晴れ、ジンはゼロを吹き飛ばしたものを見た。
それは、10本ほどの矢尻が折られた矢が束ねられた物だった。
岩陰に目をやると、レイがにやりと笑った。間一髪のところをレイがゼロを助けたのだ。
そう思うと、また岩陰から矢が何本も飛んできた。それが壊れた腹をかすめて、貫いて、また鮮血が飛び散った。
突然、バサルモスの動きが一瞬止まった。そしてその次の瞬間、その真下の大地を掘り始めた。
ほんの一瞬のことだった。大地には大きな穴が開き、バサルモスは別のエリアに逃げてしまった。
「ちくしょう・・・逃がしたか。」ゼロが立ち上がっていった。
ジンは、無言のまま丁寧に砥石をかけている。レオンも武器をしまい、レイは近くに走りよってきた。
くんくん、とジンが犬のように鼻を鳴らした。うっすらと、ペイントボールの臭いが流れてきた。
「あっちだな。」ジンが指差したほうを、3人が見た。その先には、4人が来たところとは違う洞窟があった。
Chapter1-6『シマウマと岩の竜』に続く。
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