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2007.04.08 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.4
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押してくだちい
(´・ω・)ノふぃ~~~~っすっ♪
2日ぶりの小説更新です。
昨日は、小説の人物解説作ってて、小説書けなかったぉ。
他の小説かいてる方は一気に3話くらい増えてて焦ったわw

んじゃ『続き』から。
今回はまだクエストには行かなかったわ…
つか私、話まとめる力ないな…
まとまる君あと20個は食べなきゃ駄目かな




Chapter1-3『王国の塔』

集会所に入ると、すでに10人ほどのハンターが騒いでいた。
 
酒の飲めないジンは、朝から酒を飲み騒ぐ連中が理解できない。
 
その中を見渡すと、ゼロと話している、ジンのチームのメンバーがもう1人いた。
 
名を、レオン=ドラグノフ。18歳でジンとは同い年の少年だ。
 
「あ、おはようございます。」レオンはジンに気がついて、いつもどおりの丁寧な口調で言った。
 
「お久しぶりですね。」と続けた。
 
レオンはどんなときも微笑んでいる。その微笑気味のポーカーフェイスだから、何を考えているのか逆に解りづらい。
 
しかし黙って立っていればモデルにでもなれそうなくらいの端正な顔つきと表情だ。ボルカ村の女性たちの間でも人気があるらしい。
 
「あぁ、おはよう。王国からの依頼、上手くいったか?」ジンは一番気になっていたことを切り出した。
 
レオンは2週間前から昨日までの予定で、王国直々のクエストに行っていた。
 
「えぇ、おかげさまで。雪山でのドドブランゴ2頭の討伐だったのですが、大きな犠牲も出ず無事成功しました。」
 
「そうか」いつもの笑顔で話すレオンに、ジンも嬉しそうに答えた。
 


ジンがレオンに出会ったのは、3ヶ月ほど前のことだった。
 
ゼロと2人で燃石炭採集のクエストを受け、火山へ向かった。
 
必要数の燃石炭を集め、キャンプへ帰ろうとしていたとき、遠くで雷鳴のような爆音が轟いた。
 
急いで2人はそこへ向かった。そこには8人のハンターが無惨にも転がっていた。
 
8人のハンターは皆、王国直轄ギルドのハンターらしく、ペリュントン王国のエンブレムをつけていた。
 
そのうち1人は怪我も軽傷だったが、他のハンターは皆、すでに息絶えていた。
 

生き残った1人が、レオン=ドラグノフだった。

 
ジンたちはレオンをキャンプに運び、ギルドの救護隊を要請し、レオンは命を取り留めた。
 
このとき、ジンとゼロには王国ギルドから感謝状と共に大量の火竜素材が贈られた。
 
そしてジンは飛竜刀を作ったのだ。
 
事件から数日して、ジンはレオンの見舞いに行った。言っておきたい事もあったからだった。
 
レオンは火山地帯探索中、黒い牙獣に襲われたのだという。
 
そして、隊長を任されたのに、隊を全滅させてしまったこと、自分だけが生き残ってしまったことを、レオンは嘆き悲しんだ。
 
そんなレオンに、ジンは言った。
 
「仇討ってやればいいじゃないか。実は俺もその牙獣に興味を持ったんだ。」
 
青鈍の瞳は、まっすぐ茶色の瞳を見つめていた。
 
「あんた、王国直轄のハンターらしいな。俺たちのチームに入って、仇を討たねぇか」
 
レオンは力なく答えた。「……ありがとう…」
 
その目に浮かんでいたのは、悲しみの涙ではなく、嬉し涙だった。
 
5日後、退院したレオンは、チームに入った。
 


ジンがレオンと出会ったときのことを思い出していると、
 
「今日はクエストご一緒させていただいてもよろしいですか?」と、レオンが改まって聞いてきた。
 
「何言ってんだ。俺たちはチームの仲間なんだ。遠慮はいらない。」レオンの肩を叩いて、ジンは笑った。ゼロも笑う。
 
「あぁ――――――――――!!!レオン君じゃない!!久しぶりだね―――――!!!」
 
集会所の入り口から大きな声が響いた。レイが走り寄ってきた。
 
「元気だった?王国のクエストいってたんだって?上手くいった?」レイは照れくさそうに、でも心配そうに聞いた。
 
「えぇ、それはもう。おかげさまで。」レオンは笑顔のまま続ける。
 
「お久しぶりにレイさんに会うことができて嬉しいです。お元気でそうで何よりです」
 
レイは頬を真っ赤にして照れた。どうもレオンに気があるらしい。
 
そういえばレオンがチームに入ってすぐに、レイは髪を染めた。
 
誰より明るいレイも、レオンの前では本当に女の子らしいな…と微笑ましく思うジンだった。
 

ジンはレオンの背中に担がれているガンランスを見た。西方のハンターらしい武器だ。
 
それはまるで、王を守る巨城の砦塔のように、まっすぐな強い誇りと忠誠心をもって、そびえ立っているようだった。



Chapter1-4『火山の巨岩』に続く。
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