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2007.04.04 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.2
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Elfmanのモンハン小説、『炎の山の狩人たち』第1話です!!!

Chapter1-1『青鈍の瞳』です!!!

活字が苦手な方も、ぜひ読んでください!!

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Chapter1-1『青鈍の目』


“霜月の災厄”、そう呼ばれた年から、8年が経とうとしていた。

8年前のあの日、ボルカ村には何百年も降りもしなかった雪が降った。



ミュトシア歴631年、3月9日。


「クロロロロロ・・・クロロロロ・・・クロロロロロロ・・・・」

奇妙な声が聞こえてきて、少年は目を醒ました。

声の主は、少年が飼っているレンゴクネコメガエルのレンコだった。


少年の名はジン。ジン・ロックフィールド、18歳だ。

青鈍(あおにび)色の澄んだ瞳に、しっかりとした顔つき。

街に住んでいれば、きっと人気者だったに違いない。

レイヤーカットにした母ゆずりの青みがかった黒髪。

といっても巷のハンターによく見られる、

『レウスレイヤー』と呼ばれるレイヤーカットとは少し違う。

そして、少年はこのボルカ村に生まれ、ボルカ村で育った。

ボルカ村は名前の通り、火山地帯の近くにあり、東方に位置している。

地熱のせいか、1年中暖かい。

村から周りを見渡すと、その4分の3ほどは全て山に囲まれている。

といっても溶岩や火山灰が降ってくるということはなく、小さいがとても過ごし易い村だ。

その山々の中でも、ひと際大きいのがレンスボロック山だ。

この山の向こう側に、火山地帯と呼ばれるフィールドがある。

地質に『カブレライト鉱石』と呼ばれる鉱物が多く保有されているため、霞が出たときは紫がかってとても美しい。


ジンはあくびをしながら窓を開けたが、その眩さに目がくらんだ。

1週間も続いた雨はやみ、蒼天はむこうのレンスボロック山まで続いていた。

火山地帯の雨は、火山のむこうから雲がやってくるせいか、火山灰を含んでいることが多い。

雨に打たれるだけで衣服は真っ黒に汚れてしまうので、雨が降れば誰も外になんかでない。


「ふぁ~~・・・いい天気だな・・・狩り日和ってやつか。」

独り言を呟きながら、カエルのレンコをなでている。


ジンは独り暮らしだ。

ジンの両親は、ともにハンターでそこそこ名の知れた存在だった。

それがきっかけとなって結婚したらしい。


両親はジンが幼い頃からよく家にいなかった。

ジンはお隣さんの家でよく遊んでいた。幼いの頃ジンは、それは明るい、元気な子だった。

ジンは親がしていることの偉大さを知っていた。ジンは両親を誇りに思っていた。



そんな8年前のある日、北方の街に古龍が襲来した。


ボルカ村は東方でも北方に近いところにあったため、ハンターたちに緊急招集がかかった。

ジンの両親ももちろん、古龍討伐に向かった。

その古龍は、古龍と呼ばれる中でもかなり珍しく、巨大なものだった。

一見すると蛸のような外見を持ち、常に宙に浮いている。

巨大な浮き島のような背には苔や木が生えていて、龍苔・龍木などと呼ばれ、神聖なものとあがめられていた。

浮岳龍と呼ばれたその古龍は、突然やってきて街を破壊した。


想像以上の“災厄”だった。

世界各地から集められたハンターの多くが、命を失った。

そして、その中にジンの母親も含まれていた。


ジンの父は、東方でも有名な太刀使いだった。

浮岳龍の足を何時間も母と一緒に斬り続けていた。

しかし、父はその強大な足に、軽々と吹き飛ばされて、気絶してしまった。


ジンの父親が目を醒ますと、目の前に暗闇が広がった。

今にも浮岳龍の巨体に押しつぶされようとしていたのだ。

しかし、逃げようにも右足が動かない。

不思議と痛みは感じなかったが、突き飛ばされてひどい傷を負っていた。

もうだめなのか・・・そう思い、自分の死を認めようとした瞬間、誰かに突き飛ばされた。

紙一重で押しつぶしから逃れることができ、死なずにすんだ。


しかし、一瞬で荒野と化したそこには、母の姿は無かった。


この“災厄”は、幕を閉じた。

北方のひとつの街が消え、数多くのハンターが命を奪われることとなって・・・

ハンター、否、人類の敗北だった。

そんな中ジンは、両親の帰りをいつまでも待っていたという。

初めて降る雪を静かに見ながら。

帰ってきた父は、右足の怪我がひどかったため、ハンターを辞めざるを得なくなった。

今では北方のある街で訓練所の太刀専門講師をしている。


ジンが母の死を伝えられたのは、それから4年後のことだった。

突然、父から真実を伝えられた。

ジンは涙を流しながらこう言った。

「母さんが死んだことはとっくに分かってたよ。父さんは嘘が下手だからな・・・」

複雑な顔をする父に、ジンはこう続けた。

「俺は母さんを誇りに思う。もちろん父さんもだ。俺ももう14だ。」

「俺に太刀を教えてくれ。」


青鈍の瞳は、まっすぐに同じ色をした父の目を見つめていた。



Chapter1-2『ボルカ村の兄妹』に続く
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