2008.01.19
MH小説『炎の山の狩人たち』vol.60

押してくだちい
4日更新できなかった。過疎が進む。ひえー
まぁこんなカス小説やカス絵しか書かないようなブログだれも来なくて当然・・・
と諦めないぜ!!
性懲りもなく小説書いた!!
皆さん読んで下せェ
よろしゅう。
もう今の小説も終盤中の終盤!!
でも最初から読んでもぜんぜん遅くNAI!!
んじゃ続きをポチとクリックおねげーしやす。。
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Last Chaoter9-7『帰還する救世主』
柱上に突き立てられた火山岩が並ぶレンスボロック山の頂。死闘は次第に勢いを増していた。
「レイ!!!」
声が掠れるほどにゼロは叫ぶ。
我が妹の発見。彼にとっては相当の歓喜だっただろう。
しかしそれも絶望に弱々しく消えていく。
レイは虫の息だった。そして同じように転がるレイの仲間。そしてゼロの仲間でもあった彼女たち。
「カミオ・・エルザ・・・ドロシー、レイ・・・」
ゼロの低い声が聴こえたのか、レイが意識を取り戻す。
「あ・・・兄貴・・・兄ちゃん、来てくれたんだ・・・」
「レイ、喋るな。今、俺がアイツを倒すから・・・」
「よかった・・・・・・」
レイは静かに眼を閉じる。そのレイをゼロは、できるだけ体に痛みが走らないよう優しく土の上に寝かせる。
「はああぁあぁ!!」
ソゥの太刀筋も、ジンの速度に近づいていた。
しかしジンが追いつけないものにソゥが追いつけるはずもない。
まるで幻影と戦っているかのように、眼で捉えることの出来ない敵と戦い続けているのだった。
「はぁッ・・・はぁッ・・・・」
皆既に肩で息をしている。
たとえジンが狩人を集めて50人で戦おうともそれは同じことだ。それはジンたちにははっきりと解っていたことだった。
だから、という理由があった。
何人で戦おうとも無意味。だからこそ、ジンは最も信頼する『仲間』と戦うことを決意した。
「ジンさん・・・さっきアイツ見て神って言いましたよね?」
ん?何だこんな時に、そう思いジンは無視しようとした。
「あれが人間に怒った自然の神だとしても、俺はそれを認める気は無いですよ。」
「ふん・・・当然だ。人のために、俺は戦う。」
「へへっ・・・それがハンターの模範ってもんですかね。奇しくも、俺も同意見です。」
ジンはもう一度言う。
「当然だ。“あれ”、やるぞ。」
「はい!!」
勢いのいいソゥの返事のわりに、ジンとソゥはゆっくりと構えを取る。
右利きのジンは右に、左利きのソゥは左に、それぞれの太刀をゆっくりと動かす。
それを計るように高速の動きを止める金獅子。
ジンは八双。太刀を自分の体に隠すように構える。ソゥもそれを対称に作る。
「うおぉおぁああぁ・・・!!」
走る2人。その速度は金獅子には遅く感じるだろう。
ジンが右脇に隠した太刀を右下から左肩に向かって袈裟を斬る。
刀身の長さを隠せばどれだけ速く避けようとも剣先は金獅子に触れると思っていた。
ジンの思惑はまた、見事に外れる。切り上げた太刀ごと吹き飛ぶジン。
―――刹那。
「らぁああ!!」
飛ぶジンの陰から太刀が伸びる。ソゥだ!
ジンを飛ばした金獅子の右腕にソゥの太刀が食い込む。
「ふうっ!!」
ごう、という息を吸い込む音。足腰に重心を置いたソゥの太刀は、今までのジンを凌いでいる。
ソゥが懸けた一撃は金獅子の腕を裂いた。
一瞬遅れて間合いを取る金獅子。右腕の爪が割れ、切れた腕からは黒血がばしゃばしゃと落ちる。
「おぉし・・・!」「っしゃぁ!」
それぞれの歓声を上げる2人。
「やっぱり、武術から貰った技は凄いですね!!」
「ふぅ・・・相手が人間に似てれば似てるほど、相手が迅(はや)ければ迅いほど効く技だ。2人じゃないと出来ないが、な。」
確実に士気は上がっていた。
「絶対、これなら勝てますよ!」
「勝てれば良いけどな・・・」
士気とは反比例に、消耗もあった。疲弊、太刀の刃こぼれ。
それを潤す間が無いからこそ、そして先程の様に半ば捨て身の攻撃を仕掛けなければ一太刀を浴びせることが出来ないからこそ、この戦いが厳しいものになることはジンには解っていたのだ。
熱気が風となって流れる。
「ぐあぁ!」
暑いという概念を超えた熱気が、つなぎや皮膚が露わになった場所を痛めつける。
金獅子の毒牙は熱気を起こし、それすらジンたちを襲う。
熱気を切り裂き金獅子がジンに爪をかける。
「ジンさん!!」
太刀で受けるが、両者の体重差は測り知れない。
ウェイトを乗せた金獅子の爪は撃龍槍の様で、太刀が折れることは無かったが―――
「おあぁあ!!」「ジンさぁあぁぁん!!」
―――ジンは吹き飛ぶ。ジンの体の2・3倍はある腕に、太刀打ちは不可能だった。
たとえ対象が中空でも、爪はそれを切り裂こうとする。
誰もが眼を瞑った。ジンが死ぬと思った。
それを打ち破る、鉄が鳴る音。
どこか懐かしいその音にジンは温かさを覚える。
「・・・・・・?」
そこには救世主がいた。ジンを守る救世主。そして世界を守る救世主。
「間に合いました。そういえば、いつかもこんな感じで助けましたよね。」
レオンだ。
「レオン・・・来て・・くれたのか。」
「この鉄壁は、皆を守るために、世界を守るために使いたい。皆と同じです。」
自分の爪を受け入れて壊れないものがいることに驚くように、金獅子は動きを止める。
それを横目に、レオン=ドラグノフはジンの腕を取り彼の体を引き上げた。
大きく息を吸い込むと、それを腹から声にして出す。
「さて・・・救護班!!まだ助かります!!レイさんに・・・彼女たちに至急、丁重な手当てを!!」
戦場に不釣合いな丁寧な口調は健在だった。
Last Chapter9-8『劫火の夜想曲』につづく
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