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2007.10.13 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.47
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押してくだちい
更新サボってスミマセン。
文化祭的行事が近いので準備も本格的に。


最近小説しか書いてない件について。

そろそろChapter1とかも修正しようかと。

普通の日記とか絵も描きたいんだけどね。

今回からChapter8です。敵は・・・秘密

今回は結構オモシロクナイ件。自分で言うのもアレですが前話、Chapter7-6は結構よさ気かな~~なんてw

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誰も押してくれないよねー




Chapter8-1『一通の手紙』


ハンターに新年を祝う暇など無い。

「それじゃ、僕はこれで。これから本格的に王国のクエストが増えていくと思うので・・・」

レオンはすまなそうに髪をかきあげる。

「分かってる。くれぐれも気をつけてな。またボルカ村にも帰ってきてくれよ。」

「はい、勿論です。では。」

ジンとレイが見守る中、レオンが乗った馬車は坂の下に消えた。


「はぁ・・・」

レイが大きなため息を漏らす。

「レイ、仕方ないさ。王国は西方の古龍騒ぎで大変なんだよ。」

「うん・・・・・」

置いてくぞ、とジンは先に歩き出し、レイもそれにゆっくりとついていく。


ジンが家に戻ると、ポストに一通の手紙が入っていた。

「なんだ・・・?ザフィリオ・・・親父から?」

家に入るなり、クロロロロ・・・と挨拶のようにレンゴクネコメガエルの鳴き声が聞こえてきた。

「レンコの飯の時間だったな。」

ジンは袋から茜色のいかにも甘そうな果実、マグマレッドベリーを取り出し、レンコに食べさせる。

手紙を片手に、レンコが入った柵の中に残りのマグマレッドベリーを置き、アイテムボックスに近寄る。



「え・・・・!?」

様々な鱗が散りばめられた箱の中をあさるジンの手が、ふと止まる。

ジンの目は手紙に綴られた文章の同じ部分を何度も往復し続ける。

「浮岳龍が・・討伐された?」


父からの突然の手紙。

正月にもボルカ村へ帰れないことの詫び、父に似合わずジンの健康を心配した文。

そして、『霜月の災厄』を起こした古龍、浮岳龍ヤマツカミの討伐を知らせる内容。

『あの因縁の古龍を自分の手で倒せないのは悔しいが、あの災厄も終わって嬉しい限りだ。』

手紙にはそう書かれていたが、ジンには分かった。

自分の父は悔しかったのだろう、と。

そして、自分も父以上に悔しさに苛まれているということを。


「間に合わなかった・・・・ちくしょう!!!」

壁を思い切り殴りつけたジンの拳から、血がゆっくりと滴る。

その音に驚いたのか、ベッドの横の窓が勢いよく開く。

「どうしたの!?」「どうした!?」

口をそろえて、レイとゼロが訊く。

ジンは答えない。念仏のように何かを呟いている。


窓から大きく身をのりだし、レイはジンの手に握られた手紙をもぎ取った。

「・・・・・ジンのお父さんから・・。え、浮岳龍討伐!?」

「浮岳龍っつったらあの『霜月の災厄』のか?なるほどな、ジン。」

ゼロはそう言うと、窓からジンの家へと入ってきた。レイも続く。


「とりあえず、集会場に行ってみよう。なんか情報が入ってるはずだ。」

ゼロの言葉がジンはようやく耳に入ったようで、頷くといつも通り防具を取り付けだした。



集会場は当然の騒ぎに包まれていた。

いつになく多いハンターたちの姿。見慣れぬ姿も多い。

その理由は簡単に分かった。

ジンは早足で受付やクエストボードの周りに群がるハンターたちをかき分け、村長のところに向かう。

「村長、浮岳龍が・・浮岳龍が討伐されたと言うのは本当か・・・・!?」

「知っておったか。ジン、本当らしい。『らしい』と言うのも、まだ確定的な情報が届いておらぬのだ。

 場所は、“あの”戦闘街だったらしい・・・」

ジンの肩がぴくりと震える。そして、次第に小刻みに震えだした。

ゼロが後ろから弁明する。

「なるほどな。だから見慣れねぇハンターがここにも居るわけか。」

南方や東方でも南の出身のハンターたちがボルカ村を中継地に使っているのだ。


「確定的な情報が無いって・・・どういうことなんだ!?」

ジンは受付のカウンターに腰掛けた村長に、身を乗り出して顔を近づける。

「つばが飛ぶっ!近いわお前!!

 ま、言葉どおりなんじゃ。あの戦闘街からまだ1人もハンターが帰還しておらん。

 『討伐した。』と言う鷹便が届いただけだそうじゃ。」

「・・・・・・・・・・・」

その言葉を聞くなり、ジンは頭を抱えた。

「ジン・・・・どうするんだよ。」

「決まってる」

「え?」ジンが何を言うのかだいたい予想が出来るはずなのに、ゼロは訊いた。



「――――事実を、確かめに行く。」


喧騒に包まれた集会所の中に、ジンの声が響いた。



Chapter8-2『死神は狩人の元へ』

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