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2007.08.21 MH小説『炎の山の狩人たち』vol.39
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押してくだちい
なーんてね!これでお前のモンスターはすべて攻撃終了!!ポイズンバタフライの効果でお前のライフはゼロだ!!キャ~~~ヒャッヒャ!!やった~!俺の勝ちだ~!
なに勘違いている・・・!まだ俺のバト(誰か止めてくれ

Elfman@fantasticです。

はぁ~夏の宿題もあと国語の感想文だけですね。
1000ページ読書って名の通り1000P読むのを作文にするヤツか、
普通の感想文か、夏休み体験文って・・・

小学生ですか!?

いくら特殊な学校だからって高2にもなっておかしいだろ!!

てことで小説です!あ、これも忘れないでねw
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Chapter6-4『2人のロード』



「てめぇ、どこのギルドだ?なんでこの雨の中こんなとこにいるんだ?」

「え・・・あ・・あ、俺は東方のボルカ村って所の・・・」

「ふぅ~ん、聞かねぇな。で、なんでここにいる?今は密林は禁猟、立ち入り禁止だ。」

ならあんたは何でいるんだよ? ソゥは呟きかけて慌てて口を押さえた。

「お、俺は・・俺たちはアラクアでネコ族に依頼されて。長老とかを助けろって・・・」

「ふぅ~ん、まぁ、こっちも狩猟中だから・・・邪魔すんなよ。」

「狩猟って何を?てか立ち入り禁止じゃないんすか?」

「特別な依頼だよ・・・・・来たな・・・!」

男は舌打ちを1つすると、ソゥの横を走り抜けた。

大剣を片手剣か何かのように軽々と持ち、走る。

地面を割って現れた鎌蟹ショウグンギザミに一撃。鋼の大剣が振り下ろされる。

バキバキと音を立て、甲殻が砕かれる。

そしてソゥの後ろから、空気を裂く音。

1本の矢が鎌蟹の眼球に命中し、青い体液が流れ出る。


一閃。また一閃。

急所を突いた確実な攻撃が、鎌蟹に致命傷を与えていく。

最後の力を出し切るように、鎌蟹は鎌を大きく振り上げた。

が、それは虚しく空を切り、そのままその巨躯は地面に伏した。


目が慣れてきたソゥは、辺りを見て驚愕する。

ようやくソゥを見つけ、声をかけながら近づくジンにも反応できないほどに。

たった今倒された鎌蟹のほかに、5匹以上は討伐されている。

それも、矢で蜂の巣にされたもの、甲殻が裂かれ内蔵があらわになったもの・・・

「・・・・・・・」

声が出ない。声を出せば殺されてしまうような気がした。


「ソゥ、これは・・・」

ジンはソゥの他に、2人のハンターがいることに気づいた。

「ふふ、驚かせてもぉた?ごめんな~ほんまに。」

蝶のような透き通った白い防具。フルフルS系のようだ。

それを身に、そして左目にはアイパッチを着けた女性が近寄ってくる。

頬と額には、牙のような刺青かペイントが施されている。

大きな蜂蜜色の瞳がこっちを見て、白い歯を見せて笑顔をつくる。

「君ら、ネコちゃんたちに頼まれた言うてたね。ウチらも今、クエスト中なんよ。」

独特の口調、というか訛りで喋る女性。ジンでも見惚れてしまうほど美しかった。

その女性は岩の上に座った。濡れた脚用防具の水を払う。

「ここで会ったんもなんかの縁やろ~。“次の”が来るまで話しよ。」

「あ・・・・・はい。」ソゥの目はどこか遠いところを見ているようだった。



「ウチらな、こんな雨の中なんやけど、特別にクエストしてたんよ。」

「特別な・・・・?」ジンが訊きながら、もう1人の男を見やる。

男は大剣を肩に乗せ、目をつぶって立っている。

よく見るとその男にも、首から頬、額に牙のようなものが描かれている。

しかも男は上半身裸で、下半身にもろくな防具は着けておらず、ただのスーツのようなものを着ている。

しかし右腕だけにはどこかで見覚えのあるような金属の防具。

「そう、特別な。君ら東方のハンターやろぉ?ウチらは西の出身やけど・・・」


女が言いかけた途中で、また轟音が響く。

「おい!来たぞ!!」

男が大剣で鎌を受けながら叫ぶ。

クロームデスレイザーと呼ばれる大剣だ。『咬剃』と彫れらた鋼が脈を打つように光る。

そして女の方は、ジンは見たこともない弓を構える。

銀灰の地に青の装飾が施され、まるで闇夜に浮かぶ雪山の月のようだ。


そして女は2本の矢を放った。そしてまた2本。

何かを奏でながら大気を裂いて走る矢は、簡単に、そして正確に鎌蟹の足を貫いていく。

男は剣を叩きつけるように振り回し、鎌蟹の鎌は両腕とも落とされた。

「行くでぇ!!」

女が声を張り上げ、弦を引く。


青い血に染まり、またもう1匹の鎌蟹の命が失われた。

頬に付いた青い体液を親指で擦りながら、女が戻ってくる。

「その牙模様の装飾・・・もしかして・・」

ジンは目を疑うように男と女のほうを交互に見る・

「あ、もしかして知っとる?ウチら、『ヘルブラザーズ』って呼ばれてるんよ。」

「え!?ヘルブラ・・・って、あの『狩りに生きる』とかに良く書いてる人たちっすか!?」

男の方も3人のほうへ近寄ってきた。

「へぇ、知ってんのか。光栄だな。」

男はからかう様に笑う。日焼けした肌に白い歯が目立った。

「なら改めて自己紹介やな。ウチはクライン、クライン・ロード。

 そんであっちは、キョウ・D・ロード。あ、これギルドカードな。あげるわ。」

黄金色のギルドカードを渡され、ソゥは「すげぇ!」などと感心していた。

が、ジンはすぐに気が付いた。

「ロード・・・・ロード・オブ・ハンターか・・・!?」

「あら、それも知っとったんや!!そうやで。ウチら去年のロード承継者や。」

「ふ、ふふ・・・ならあの強さも納得できるな・・・」

ジンの顔は全く笑っていない。笑う気がないのに何故か笑ってしまったのだ。


その時。

地面が砕かれる。それも、今度は2箇所同時に、だ。

「クライン、来たぞ!!サボるなよ・・・・!!!」

「分かったぁ!!」


アイパッチの銀色の刺繍が輝いた。



Chapter6-5『唐竹割り』に続く。
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